「遺品が語る沖縄戦~マージンからの自己開示」の遺品展示会が、7月8日(土)・9日(日)の両日、生野コリアタウン内にあるクロスベイスが運営する「ギャラリー渡来」で開催されました。今回の展示会は主催する沖縄戦遺骨収集国吉勇応援会の学生共同代表である西尾慧吾さん(東京大学1年)の呼びかけ。
展示会には、太平洋戦争末期の1945年3月末から約3か月間に当時住民の4人に1人が犠牲になったといわれる沖縄戦の遺品約50点が展示されました。
見学者は日常用品、医療器具、そして重機関銃や手榴弾などの武器、沖縄戦を解説した掲示物などを熱心に見て回りました。なかには沖縄戦を経験した高齢者の方も来られ、若い西尾さんに当時の状況を熱心に語りかけている姿が印象的でした。
9日の午後からは、「内的境界を見つめる」をテーマにワークショップが行われました。
ライブ感覚そのまま、その時間帯に参加されていた十数人が集まり、西尾さんを進行役に始まりました。クロスベイスの宋悟代表理事が「なぜ、沖縄と生野コリタウンなのか。日本にとって在日コリアン、沖縄とは何なのか」という切り口から、30分ほど問題提起をしました。
その後、1時間ほど参加者を交えて真剣な意見交換が続きました。たまたま生野コリアタウンを訪れていた名古屋の市民劇団に関わっている人、高槻市で平和と戦争の取り組みを続けている元教員の方々など、それぞれの視点から思いや考えを語り合いました。
同遺品展の生野区第2弾として、8月13日(日)~15日(火)午前9時30分から午後5時まで、速成寺(JR桃谷駅徒歩12分)で開催されます。これからの日本や沖縄、アジアの行く末に思いを馳せる機会として、足を運んでいただければと思います。