第13回体験活動DO/COの「立命館大学・大阪いばらきキャンパスに行こう!」が、12月1日(土)に行われ、小中学生・保護者を含めて24名が参加しました。AI(人工知能)の進化、超少子高齢化と外国人受け入れの進展など、未来を生きる子どもたちの社会は大きく変わります。大阪・生野区の小中学生が、高校を飛び越えて大学のキャンパスライフを体験しました。ふだんは勉強が苦手で、将来大学進学などを考えていない子どもたちが大半です。
大学のあるJR茨木駅で立命館大学の学生たちと合流。そのまま歩いていばらきキャンパス内にあるフード施設「カフェテリア」で昼食を取りました。大勢の他の大学生たちとともに一人ひとり並んで自分で食べたいメニューを選びながら大学生気分を満喫。その後、案内の大学生と一緒に学内の施設を見学しました。整備されたグランドを横目に、本格的なジム機器がそろうガラス張りの部屋の前で「立命館大生なら利用は無料!」と説明を受けると、全員「お~」と歓声を上げながら思わず駆け寄る場面も。
つづいて階段上になった大講義室や最新機器が整えられたラーニング・シアターなども見学。施設内には、あちこちに形の違ったイスやテーブル、ホワイトボードなどが置かれている不思議な空間がいくつもありました。子どもの一人が質問。「この場所は何に使うの?」。同行してくれていた山口洋典先生(共通教育推進機構准教授)が「何に使うかは、使う人の発想により変わるよ。キャンパス全体を学ぶ場所にしているから。場所やカタチを変えることで新しいアイデアも生まれるでしょ」とすかさずフォロー。ある保護者は「小中学校から、子どもが自由に学べるこんな雰囲気(施設ではなく)があったらなあ」と見学しながらため息も。子どもたちは、その施設の大きさや雰囲気に圧倒された様子でした。
ワークショップでは、はじめにアイスブレイクのゲーム。その後に①大学ってどんなところ?②「教わる」ことと「学ぶ」ことの差、③学生の生の声、について学びました。子どもたちは、さっそく壁面全体のホワイトボードに施設見学後の驚いたことと疑問に思ったことを次々と書き始めました。それに山口先生が丁寧に答えていきます。次に大学生たちが実際の授業の事例報告をしました。テーマは「減災×学びのプロジェクト」。東日本大震災の復興支援活動などを現地で行った活動をもとに、学んだこと今後の教訓などについて分かりやすく解説しました。
それをまとめる形で山口先生は、大学の学びについて①大学内の学びと外にある課題をつなげること、②問題解決に「正解」がないこと。簡単に〇や✕をつけられないこと、➂人との関わりが重要であること、丁寧に言葉にしていくことの大切さ、などの点を強調されました。結構、難しい(本質的な)話にもかかわらず、いつになく?真剣に聞き入る子どもたちの姿が印象的でした。最後に山口先生から子どもたちにエールが送られました。大縄跳びの画像を見せながら、「大縄の中に入るときにはタイミングが大切。慎重すぎるとなかなか中に入れないよね。勇気を持って一歩を踏み出して」と。思いは子どもたちに確かに伝わったようでした。活動終了後の感想シートには次のような文章が書かれていました(一部抜粋)。山口先生、そして大学生のみなさん本当に有難うございました。
・「私は保育士になりたいので、今日の体験を生かしてがんばりたいと思いました」(中2)
・「大学って、すごく楽しくていいところなんだなって思いました。この大学はいい大学だと思います!! 将来、こんな感じの大学に入りたいなって思いました」(小6)
・「勉強はやっぱり大事だと思った」(中1)
・「大学、すごいと思った。この大学に、通おうと思った」(小4)
・「大学がどのような場所かが分かりました。自分を広げていくこと、人との関りあいの中で自分を深めていくこと、自分で何かをしていくこと。良い経験になりました」(小6)
・「答えがないこと。立命館の生徒になること。とても楽しかった。学校が広かったこと」(小4)
・「自分が主体となる学びのしかたがよくわかった。自分らしい学びの仕方を考えていきたい。大学の事についてよくわかった」(小6)
・「いろんなへやがある。ここに入りたい(大学)」(小4)など。