2001年にスタートした絵画展「南北コリアと日本のともだち展」は東アジアの子どもたちの心をつなぐーをテーマに開催されてきました。同絵画展は、日本の東京、大阪をはじめ韓国・ソウル、北朝鮮・ピョンヤン、そして中国・延吉などの各地の子どもたちが描いた絵画を集めて各国で開催されてきました。この間、直接的には会うことができない東アジアの子どもたちの互いの生活と文化、思いを、絵画を通してつなげてきました。
その絵画展が、6月11日(月)から30日(土)まで、「南北コリアと日本のともだち展 in大阪・生野」をタイトルに、大阪生野コリアタウン内にあるクロスベイスの事務所に併設されている「ギャラリ―渡来」で開催されています。主催は大阪府ユネスコ連絡協議会をはじめとする同大阪実行委員会。クロスベイスも加入しています。
史上初の米朝首脳会談が、6月12日にシンガポールで開催されます。東アジアの和解と平和にとって大きな分岐点となる時を迎えています。朝鮮戦争の終戦宣言、完全な非核化、米朝国交正常化など、今後も長期にわたって関係国間の駆け引きと紆余曲折が予想されます。同実行委員会では、東アジアの国際環境が厳しい時代から、地道に各国間の次世代を担う子どもや市民の交流の場を、絵画展の開催を通じて作ってきました。こうした国境を越えた市民のつながりと信頼関係が、複雑で硬直しがちな国同士の関係を揺るがし、ほぐしていく土台となります。
今回の大阪・生野の展示会では、大阪の小学生が描いた絵画をはじめ大韓民国、朝鮮民主主義人民共和国、中華人民共和国の小学生たちが描いた絵画42点が展示されています。東アジアの各地で暮らす子どもたちの等身大の生活や文化を知り、この地域の平和と子どもたちに思いを馳せる機会になればと思います。生野コリアタウンでのショッピングの帰りにでも、友人・知人の皆様と一緒に同絵画展に足を運んでいただければ幸いです。